to 標 from 標野 shimeshino by tori kudo
Tracklist
| 2. | to 標 | 46:59 |
Lyrics
太陽が置き去りの壁育ててく光合成の音を聞いたよ
容赦なくとがめる語調既に涸れつぐんだ口は水で潤す
月を見て目覚める生を取り違え毛皮のイエティ雷鳥を抱く
キラキラと射す陽を浴びる君に触れ灼けつく肩の表皮採取
始まりと終わりピンぼけ補整不可境界無けりゃ世界と同化
突き返す腕を絡めて刻むのは進化を拒み引く系統樹
この花が咲くまでを「夏」と呼んでたら否定されるの慣れてしまった
羽根を閉じ臨戦態勢整えた三年越しのユーパトリウム
未来さえ変える道具を持て余しひとり見下ろす特撮ジオラマ
照れるから本音上塗りした黄色夕日にそむき顔色隠す
火照ってる頬を鎮めるキスのよう流れた昼の白色矮星
ヘリウムに重りを付けて引き留めただってここには花が咲いてる
喉を刺すカーディオイドに叫んでも広角拾う敏感な膜
釣り針にお仕事終わりの夏の雲
その先は百戦錬磨が控えてる勝ち目無いけど行くのが女
陰求めマニキュアの隙逃げ出した赤い金魚をすくって下さい
溝の無い君のココロを満たす毒僕がこっそりかけたレコード
ヒビ鏡陰影を濃く映すから捨てられなくて自画像を描く
君の瞳が私を映す鏡なら覗かないのが私だからね
したたかに君を見透かすのが得意心の裂け目に入ってもいい?
何年も捨てられぬ程愛しくて宝石として編む乾燥剤(シリカゲル)
はじめから遠くにあった土星の輪手を伸ばしかけて我に返った
この口が吐き出す酸素取り込んでおおきくなあれちいさなこころ
願うのは、どうか私の好きな人誰かの愛で満たされていて
甘い毒口で直接受け止めてゆっくり満たすストロマ空間
優しさの化成肥料を埋め込まれ春まで溶けない私の罪は
融点が低いのはまだ好きだから冬が来たって肌では威嚇
氷点下カタチの無いもの象った あなたに触れて溶け出す言葉
手放すと下がり続ける体温で結晶になるからつないでて
酷薄で冷やし固めた塊はとろとろ唾液の海に沈める
月を見て目覚める生を取り違え毛皮のイエティ雷鳥を抱く
突き返す腕絡め返し刻むのは進化を拒み引く系統樹
手のひらのホクロをペンで突つくたび常套句となる帰っておいで
ツバメの巣帰りたくないからっぽになったのはもう真実だから
太陽が置き去りの壁育ててく光合成の音を聞いたよ
五円玉のぞき夢見る花の畝ヒトツバタゴから広がる世界
喉を刺すカーディオイドに叫んでも広角拾う敏感な膜
遠慮がち姿も見えぬ筋肉のこわばり認め見上げたくなる
ごめんなさいどんな罰でも受けるからお願い言わせてあなたが好きだ
躊躇わずあなたは書くべきペンは剣よりも強しと知っているなら
傷よりも手枷となれば愛おしい罪の重さで鍛えればいい
君でしょう?鍵をマグマに投げたのはもう外れないずっと一緒だ
見てるかな声も届かぬ距離だけど秘密分け合う星の最期を
外からは触れられないけれど、あなたのためにいいこえで鳴きますよ。
節分を指折り数えて爪痕を刻む手のひら西陽流れる
血栓はあなたのせいで押し流れ胃の底でちゃりん「お会計です」
明日には側芽劣勢技試し私自慢の春をお披露目
外は雪窓に張り付き焦らされるきこえない声待つほうばかり
苦くても依存する程愛してるおくすりだけが私を救う
血の通うハートの指紋認証を解きたい応えてTouchID
止まらない涙手のひら転がした気化熱3℃空へ旅立つ
追い越して狭い階段駆けのぼるスポットの君が死ぬ物語
冒険心枯渇している笹舟を沈めるなんて街は親水
画面越し足りないものを数えてたあなたの名前と私の@
剥きたての林檎のような肌を撫で今日もあなたを担ぎ生きます
新しい品種は指を咥えてる甘味だけ増す望まないのに
地に落ちた果実と共に泣いているあなたに忘れられたくないと
しあわせはいいことの後の赤信号ブレーキ踏み込む鎮静が好き
逝かないで 地の果てでひとり生きていく私のためにうたをうたって
還らないあなたの動かぬ手でぺたり私の火照った頬冷ましてる
届かない想い託した七色の切手を舐める君に感謝を
風の日に月の欠ける音が聞こえてあなたに会いたくないとうそぶく
会いたくない。話がしたい。欲張りもここまで伸びて軒の高さに。
愛されて数字に生命を吹き込んで育てて送り出す母になる
反射光ひるがえしては空を裂き夜呼び寄せる緩やかな音
神経を逆撫でしたくないのにな優しい世界が憎いシロフォン
さよならが別れの季節を閉じても成層圏までは行ける君と
春が来たら地球と宇宙の境界に花吹雪が降ればいい
福寿草咲いたと誘う春の君 走り出せあずさ迷い乗せても
今どきのさよならの作業工程はこんなあっさり事務的で済む
無機質な画面にさよなら埋め込んで声に出すのは「あなたが好きだ」
お揃いのマグカップ満たす同じ愛それを大人になる動機にする
君の目が何を見てるか教えてよこんな遠くじゃ空しか見えない
あの空は私には冷たくてずるいだからお日様とここを去ります
道程と速度がせめて同じなら…違い愛して離れられない
武装した金の鱗を剥がしてる毒となり得る眩しさ故に
有害な月の砂踏む君が居て液体酸素に放つ恋の火
肺を閉じ彗星を待つ碧球はサン=テグジュペリの虚構に生きる
新月は水のない海に波が立つ渇いた大地に恵みの涙
我ひとり凍えるような火に抱かれあなたの羽を見送る決意
雪は去り夜を鏡に映る君 私の知らない傷が滲んだ
もうだめだ君の表面張力が耐えてるうちに海で出会おう
よもすがらあなたの涙が落ちた先 そこが海だよ生命はじまる
太鼓の達人の達人にときめいて恋に落ちたと確信してた
意気消沈 同席してた面談室 CT画像が美しかった
憎まれて切除されても生きたいの?存在悪の悪性腫瘍
2014.3.25まで
石神順子が断続的に短歌を発表していた標というアカウントのプロフィールに「open fieldは標野(しめしの)と訳すべき事」が引用されていた。消される前にと思って集めておいた。
Credits
License
All rights reserved.Recommendations
le hameau de la Brousseby Maher Shalal Hash Baz
Tough Darts, Tender Nightsby Tori Kudo, John Dieterich, Caleb Dailey
Tragic Magicby Julianna Barwick & Mary Lattimore
Myth of Tomorrowby ERIKA DOHI
Time Is Coming To An Endby Glacis & Polaroid Notes
Let One Bird Singby David Cordero & Anthéne
Feastby Donya Solaimani
