Asa by Doltz

80～90年代に作られた未来的な音（Futuristic Sound）の中に、ほとんど有機的な音は見られなかったように思う。それは当時の未来文明へのイメージがオートマティックで無機的なものであったからだろう。しかし今現在、そういうイメージはやや古臭く感じる。もう少し有機的なものと無機的なものが調和したものを未来的なものと捉える方が、今は自然だ。福岡をベースにするDoltzによりリリースされた「Asa」。本作は、フィールドレコーディングの音、独特のリズムのズレ、アナログなエフェクトなどの有機的な成分と、電子音、シーケンスされた信号、サイン派などの無機的な成分が見事に調和された、現在のFuturistic Soundのかたちではないかと思う。一音一音は洗練されたシリアスな鳴りでいて、しかしながら曲として聴いたときには親しみやすさや明るさ、具体的には"晴れた日の朝一番に聴きたくなるような感じ"を持っているのもなんだか不思議で未来的である。まだ味わったことのない音楽体験を与えてくれると同時に、「この先にまだ知らない体験が更に待っていそうだ」という夢を見させてくれる本作は、リリースされた直後がコンテンツとしての価値のピークで、そこから徐々に衰退する“商品”とは決定的に異なり、未来のある地点においても、また違った輝きを放ちながら私たちの前に現れてくれるんじゃないかと思う。
[言葉：Dotei Records]

Shun Watanabe aka Doltz is well known for his masterful deep techno productions, with work out from Oslated, Circular Limited, and Annulled Music. However, his attention in ambient sound design has always been apparent, drawing us in to swirling and expansive sonic regions as his expertly-crafted rhythms propel us onward.
In Asa, his first strictly ambient work, he goes further, directing the listener’s attention to the shifting, crystalline structures and pulsing loops that ebb and flow through each track, inviting us to stay with each sound, each moment, even as it slowly disappears. Pure candy for your ears and mind.

夢山は大阪を拠点にしたアンビエントレーベル。
Muzan Editions is a small label from Osaka, Japan, focusing on ambient and experimental sound.

現在デモを受け付けていない。
No demos.

PLEASE read our returns and shipping policy below.

Facebook
Twitter
SoundCloud